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樋上真司 プロフィール

秋の代表格、河川の増水パターン その1
前回までのイワシパターンと並び、秋の代表的な釣りが河川の増水パターン。
これは何も秋に限った事では無いのですが、秋は前線の影響や台風などの影響で雨量が多くなる季節。
言い方は変ですが“純粋な海水魚”にとっては敬遠される事の多い、
真水の流入による“水潮”も、浸透圧の調整が可能で、
汽水域(さらには淡水域)での活動が可能なシーバスにとっては、プラスの状況となりうるのです。


なぜなら河川の増水によって泳力の限界を超え、
流されるベイト数が増加する増水時には(人工的に作られた堰によって隔離されてしまい本来なら捕食できない)淡水域のベイトまでもが捕食可能であり、
それらを捕食するのに適した場所へ、シーバス自ら行く事ができるのですから。
実際、海水域でしか活動できない魚にしてみれば、いかに河川内のベイト量が多くても、そこに入る事はできないので“河川内はベイト量が多いのに競合相手(魚種)は少ない”という、シーバスにとっては願ってもない状況になっているのです。


さらに秋というのはベイトサイズも大型化していて、河川の代表的なベイトであるアユを例にみても、春の遡上時に10cm程度だったものが25cm前後(大きいものでは30cmを超える)にまで成長。
シーバスにとっては魅力的なボリューム満点のベイトとなっている点も見逃せません。


特に冬季に産卵期を迎える大型の個体ほど、効率良く捕食可能なベイト(それも大型であるほど好ましい)を好む傾向があり、
これらを総合的に判断すると増水時の河川内というのは、良型のシーバスにとって理想的な捕食場へと変化しているのです。
言い換えれば増水時の河川というのは、我々のアングラーにとって“良型シーバスのみの爆釣劇が味わえる絶好のタイミング”という訳です。


ただ、増水時の太く早い流れのというのは、ルアーにとってかなり厳しい状況であり、
限界の低いルアーでは流れに翻弄されるだけで釣り自体が成立しません。
ルアーチョイスの段階で釣果は決まってしまうといっても過言ではないでしょう。
個人的にはサーフェスルアー、ミノー、シンキングペンシル、バイブレーションといったルアーの中から特に流れに強いものをチョイスするのですが、忘れてはならないのがソルティソニック。
早巻きでの限界が高いという事は、そのまま流れにも強いという事ですから増水時の河川の攻略にも打ってつけ。
今となっては増水時の河川攻略には絶対に欠かせないルアーとなっています。

つづく


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